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旭川工・武隈にゲキ「先輩星野を超えろ」

握手を交わす武隈(右)と西武水沢スカウト
握手を交わす武隈(右)と西武水沢スカウト

 先輩・星野を超えろ! 3日の高校生ドラフトで西武4巡目指名を受けた旭川工・武隈祥太投手(3年)が4日、球団から熱いエールを送られた。この日、指名あいさつに旭川工を訪問した水沢スカウトは、同校OBで同じ左腕だった大投手・星野伸之氏(元阪神)の名を出し「彼を超えてほしい」と期待の大きさを語った。武隈は偉大な先輩を目標に、夢のプロへ身を投じる。

 午後3時25分に始まった指名あいさつは、12~13分で終了した。表情を硬くした武隈は、ただ水沢スカウトの話に耳を傾けるだけ。質問は一切せず、プロの世界から来た「夢の使者」の目を見つめた。「自分をどう評価してくれているかが分かり、すごくうれしかった。ひじの使い方などを褒めていただいた」とはっきりした口調で語った。

 1巡目、2巡目の指名権がない西武にとって、武隈は実質1巡目指名。運命の巡り合いは今年6月。評判を聞き、旭川工の練習に顔を出した水沢スカウトは、1度見ただけで「自分の心の中では即決でした」というほどほれ込んだ。「腕の使い方、体全体のバランスが良かった。球質も切れるし、制球力もある」と同スカウト。
 星野伸之氏がそうだったように、武隈も北海道大会に出ることなくスカウトに発掘された。だが球速ははるかに武隈の方が上。夏の大会後に自己最速の140キロを出しており、伸びしろはまだまだある。制球力と投球術は今は及ばないにしても、これらは努力で追いつける部分。水沢スカウトは「偉大な先輩を追い抜いてほしい」と強い期待を話した。
 実は星野氏以上? に優れている部分がある。指先が器用なのだ。小学2年から6年までペン字と筆字の塾に通っていた。しかも左利きなのに筆字は右手で習ったという。そして性格はきちょうめん。稲垣和孝部長(47)は「製図などでも角の線がちょっと飛び出ているだけでも消してきれいに仕上げる。野球部のメンタルノート(全員毎日提出)もきれいな字で細かく書いてきますね」という。
 野菜が大嫌いで中学時代まではほとんど残していたが「追い込まれれば食べる。勉強もそうで、ぎりぎりまで本気にならないんです」と、「その気」になればやる男でもある。母昌江さん(49)が望む「息の長い、みんなから好かれる選手」になり、通算176勝を挙げた大投手を超える日を目指す。【本郷昌幸】

[2007年10月5日9時32分 紙面から]

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