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管理人から


過去の歩み

2006年

アジアシリーズ、7回0/3を無失点に抑えMVP

 日本ハムの20歳エースがリーグ1位、日本一、そしてアジア王者の「3冠」に導いた。先発ダルビッシュ有投手(20)が7回0/3を1安打、10奪三振、無失点に抑え、1-0でラニュー(台湾)を下した。9月27日のパ・リーグ最終戦、優勝を決めた10月26日の日本シリーズ第5戦に続き、大事な一戦での快投。シリーズMVPにも選ばれ、文句なく大黒柱に成長した。

 圧巻だった。球場中の視線がダルビッシュに注がれた。「アジアNO・1」の称号にふさわしい奪三振ショー。初回ラニュー先頭の黄龍義を外角低め139キロの変化球で空振り三振に仕留めた。ここから5者連続三振。直球、変化球すべてで相手を圧倒した。

 成長の証しを見せた。4回に初安打を許し、1死一、二塁のピンチを背負った。だが4番陳鋒、続く石志偉を連続三振。終わってみればクリーンアップから6奪三振。「ペースを乱さず丁寧に投げられた」。7回0/3で10奪三振の快投に余裕すら漂わせた。

 今季は決して順風満帆のスタートではなかった。2月末のWBC壮行試合で右肩を痛めた。序盤は負けが先行し、投げることに怖さも覚えた。体が資本だと実感し、ウエートトレーニングに多くの時間を費やした。2軍本拠地・鎌ケ谷でルーキー木下らに「ウエートやってるか」とげきを飛ばしたこともあった。

 最終戦のこの日、今季の成長を問われ胸を張った。「肩の不安がなくなり、思い切り腕が振れるようになった。体の強さがつき、直球が速くなった」。練習嫌いの姿は、もうなかった。

 理想の姿がある。今夏、東北高時代から熱中したゲームソフトの関係者に会った。キャラクター設定を「直球を150キロ以上に。すべての変化球を加えてください」と頼んだ。協議の結果、まったく打てなくなるという結論で不採用になった。それでも今も「ゲームの中で夢見た自分」を追い続けている。

 9月27日のレギュラーシーズン1位を決めた最終戦で2番手として中3日で登板。日本シリーズでは第1戦、日本一を決めた第5戦で先発を任された。そして、ラストゲームをMVP獲得で締めくくった。ヒルマン監督は「ほかの選手の5、6年の成長を遂げた」と賛辞を送った。約10カ月の長いシーズン。「疲れたけど、選手としてはうれしい疲れでした」と笑顔を見せた。2万4580人の観衆の大喝さいが、アジア一の投手が誰かを証明していた。

(06年11月13日付、日刊スポーツ紙面北海道版から)



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