またマルチ!日本ハム中田が阪神返り討ち

- 7回表日本ハム2死一、三塁、中越え適時三塁打を放つ日本ハム中田
打って、走って、またも大暴れだ。日本ハム高校生ドラフト1巡目の中田翔内野手(18)が16日、阪神との練習試合に3番一塁で出場。10日の試合で場外本塁打を浴びせた阪神の左腕筒井から、この日は7回に2点適時三塁打の返り討ち打を放った。計4打数2安打で、14日の紅白戦に続き2戦連続マルチ安打。実戦5試合で本塁打1本、三塁打2本と、長打率は驚異の7割6厘に上る。左投手相手に8打数4安打と、キラーぶりを発揮している。
怪物が急成長を遂げている。2戦連続の三塁打が、進化の証しだった。7回2死二、三塁の第4打席。前回対戦で本塁打を放っている筒井の136キロ直球を、差し込まれながらも右中間まではじき返した。「変化球を待っていたけど、真っすぐがきた。なぜだか分からないけど勝手に手が出ました」。カウント2-1と追い込まれ、プロ入り後初めて変化球を待った。完全に裏をかかれたが、ルーキー離れしたヘッドスピードの速さで対応した。
今キャンプ中「変化球は狙っても打てない」と直球待ちのスタンスを貫いてきた。3回には、昨季中継ぎとして50試合に登板した江草の直球を痛烈なライナーで中前打してみせた。しかし、その後の5回の第3打席は落ちる変化球に空振り三振。そこで怪物のスイッチが入っていた。「三振だけど、今までは片手で当てにいったりしていたけど、思いっきり振れたので悪い状態じゃないと思った。技術がないなりに、積極的に変化球も振っていこうと思った」。直球にだけタイミングを合わせることをやめながらも、直後の第4打席で、その直球を外野フェンス手前まで運んだ。
中島打撃コーチは「たいしたものだ。対応力がある」。梨田監督も「うまくタイミングを取っている。少し詰まり気味でも力で押し込んだね」と評価した。
2戦連続の三塁打で長打率は驚異の7割6厘。3回にはスレッジの三塁打で一塁から長駆ホームインするなど「走れるデブ」もあらためてアピールした。ファーストとサードの守備も無難にこなした。
レギュラーどりへ追い風も吹いている。この日の江草&筒井打ちで、対左投手は8打数4安打の5割。「(左投手だからと)特別に何か心掛けているわけじゃないです。高校のときは左が苦手だった」と首をかしげるが、日本ハムは昨季、対左投手のチーム打率が2割4分5厘で12球団ワースト。連覇チームが抱えるウイークポイントを補う期待を抱かせている。
この日のフリー打撃では初の柵越えゼロに終わった。だが試合前には栄養ドリンクを一気飲みする18歳らしからぬ? 行動でボルテージを高めた。「打席での雰囲気はそれなりのものを持っている。バッテリーも何かを感じるだろうね」と梨田監督。ここぞの集中力は天下一品だ。成長ぶりは、中田自身も実感している。「徐々にいろいろなことを考えられるようになってきました」。持ち前のパワーに加え、今後は“頭”も武器としていく。【本間翼】
[2008年2月17日 紙面より]
