怪物失速…日本ハム中田5番DHも4の0

- 1回裏1死二塁、遊ゴロに倒れた中田は一塁へ全力疾走(撮影・為田聡史)
怪物が失速気配だ。日本ハム中田翔内野手(18)が20日、韓国LGとの練習試合に5番DHで先発出場した。20安打と爆発したチームとは対照的に、4打数無安打と沈黙した。17日の横浜との練習試合を含め、これで2戦連続の8打席連続無安打とお疲れ気味。実戦7試合目で初めて途中交代となった。近日中に自費でビデオカメラを購入し、フォームチェックしての再加速を誓った。
超ローテンションが、意気消沈ぶりを表していた。中田が、記者会見でぼそぼそと言葉をつないだ。「やっぱり徐々にボールが見えなくなっていると思います。打ち急ぎっていうのが(要因の)ほとんどを占めていると思います」。4打数無安打に終わった試合後の会見。結果ではなく、内容の悪さを、冷静に自己分析した。キャンプ初日から突っ走り続けた注目ルーキーは、まるでベテランのように淡々と話した。
出はなをくじかれた。初回。2点を先制し、なおも1死二塁のチャンス。18歳らしく積極的に、一瞬で初球の変化球に狙いを定めた。バットのやや先だったが、痛烈ライナーを遊撃へ飛ばした。グラブをはじくほど強烈な打球に、ドスンドスンと音がしそうなほどの全力疾走を見せたが、一塁で間一髪アウト。これが悪夢のような残り3打席の伏線だった。
2回の第2打席は詰まった右飛、3回の第3打席は泳がされて一邪飛。この日最終打席の5回は、引っかけて遊ゴロに終わった。「調子がいい時と悪い時の差がある。自分の調子次第ですね」。スイングスピードを生かし、体に近いポイントでさばく、本来のスタイルを崩された。「今日なんか逆に打ちやすかった」という投手相手も、気負いなのか、これまで見せてきた豪快さは、鳴りを潜めた。
キャンプ第5クール2日目のこの日、前回の横浜戦と同じくプロの壁を痛感した。4打席立ったこともあり、実戦7戦目で初めて途中交代となった。それでもポジティブさは失わず、次の手を考えていた。それは高校時代から行っていたビデオでのフォームチェックだ。「自分専用のやつを買おうと思ったっす」。チームが所持しているものは先輩に利用の優先権があるため、キャンプ中に“マイビデオ”の購入を決めた。
プロの壁への対抗手段を考える意識の高さも、怪物と呼ばれるゆえんだ。また自分を磨くきっかけをつかむ、大きな1日になった。【高山通史】
[2008年2月21日 紙面から]
