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中田翔特集



日本ハム中田が史上初チーム初戦初打席弾

2回裏日本ハム1死、オープン戦初打席で本塁打を放った中田(撮影・鈴木豊)
2回裏日本ハム1死、オープン戦初打席で本塁打を放った中田(撮影・鈴木豊)

<オープン戦:日本ハム3-7横浜>◇1日◇名護

 怪物ルーキーが史上初弾をかっ飛ばした。日本ハム高校生ドラフト1巡目の中田翔内野手(18)が、オープン戦初戦の横浜戦に7番一塁で先発出場。第1打席で、高崎から推定飛距離130メートルの左越えソロ本塁打を放った。ドラフト制後、高卒ルーキーがチームのオープン戦初戦で本塁打を放ったのは初めて。先月10日、初の対外試合となった阪神戦に続くデビュー戦での1発。戦列な印象だけでなく、記録にも新たな1ページを加えた。

 歴代の大打者たちも果たせなかった偉業を、中田が平然とやってのけた。オープン戦初打席。高崎の124キロスライダーをとらえると、打球は一直線に左翼へ伸びた。芝生席を越え、防球ネットにまで届く130メートル弾。「手応えは完ぺきでした。すごくいい形で上からたたけた。いいスタートが切れた」。スタンドのどよめきをよそに、悠々とダイヤモンドを1周した。

 オープン戦自身初打席に本塁打を放った高卒ルーキーは00年オリックス迎以来だが、チーム初戦でとなると過去には存在しない。清原やヤンキース松井ですら、オープン戦中に1本のアーチすらかけることもできなかった。

 梨田監督やコーチ陣の指示で、この日の試合前練習から踏み出すステップを少し小さくした。そのことにより、投手側に流れていた体重が安定した。「前に突っ込まずに打てました」と笑顔で振り返り、平野打撃コーチも「状態は良くなっている」と評価した。

 直球をたたいた練習試合での2発と違い、初めて変化球をスタンドまで運んだ。「徐々に狙い球を絞って打てています。少しずつ進歩しているのかなぁ」。変化球の対応に迷っていた姿はもうなかった。右投手からのアーチも初めて。次々と課題を乗り越えている。

 驚弾を生んだ“相棒”には、尊敬する先輩のパワーが加わっていた。グリップエンドに「11」の刻印。重さ、長さなどさまざまなバットを試打中の中田に、ダルビッシュがプレゼントしたものだった。ベンチに戻るとすぐにバットを掲げてダルビッシュに目配せし、2人でほほえみ合った。

 多くの先輩に教わりながら1カ月のキャンプを乗り切った。打ち上げ前夜にも4人でビリヤードに出掛けてリラックスした。世話になるばかりではない。自分から誘って年上と食事に出掛ける際は、自分で支払いを済ませる。おとこ気あふれる中田流のこだわり。並のルーキーとは一線を画する行動が、グラウンド上でのプレーにも表れている。

 2、3打席目は三振に倒れたため「1本打ったら終わりというんじゃなしに、次の打席もいけるように考えていかないと。三振を続けてしまったのはこれからの課題」と反省を忘れない。2日は昨季の王者中日と対決する。梨田監督も「落合監督に見てもらいたい。どういう評価をするか」と楽しみにする一戦。開幕が近づくほどに怪物の進化は勢いを増していく。【本間翼】

[2008年3月2日 紙面から]



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