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日本ハム首位!八木完封11勝で新人王当確

- 11勝目の日本ハム八木(右)は新庄らナインの祝福に笑顔(撮影・山崎哲司)
<日本ハム2-0楽天>◇18日◇フルキャスト宮城
熱パ3強を演出してきた日本ハムが、ついに首位に躍り出た。今季躍進を象徴する1人、ルーキー八木智哉投手(22)が楽天を散発4安打に封じ、このカード2戦連続完封。11勝目を挙げ、新人王に当確ランプをともした。チームは9月に入って11勝3敗の猛スパートで、両リーグ一番乗りの80勝にも王手。残り5試合となっての首位は44年ぶりだ。上位3チームが1ゲーム差内にひしめく中、1位突破でのプレーオフ進出、25年ぶりのリーグ制覇へムードは高まるばかりだ。
ルーキー左腕が重圧をはねのけた。西武がソフトバンクに敗れ、勝てば首位、負ければ3位陥落という混パを象徴する一戦。八木は「首位」が見えてきた終盤も、落ち着いていた。2-0の8回2死一、二塁。この日初めて二塁走者を背負うと天を仰ぎ「落ち着け」とつぶやいた。そして大きく深呼吸。初球136キロの外角直球で、代打飯田を遊ゴロに打ち取った。
散発4安打。三塁さえ踏ませない102球の完ぺきな投球で自身3度目、楽天から2戦連続で完封勝ち。復調した楽天岩隈との投手戦を制し「落ち着いて投げることができた。勝たなければ首位に立てない。その気持ちが良い方向に出ました」。打線は硬くなったのか、犠打失敗などもあり8安打を放つも2点にとどまっていた。開口一番「ワンダフル!」と八木を評したヒルマン監督は「打線は十分な援護ができなかったが、八木は粘り強かった」と、たたえた。
この日に限った活躍ではない。シーズン前、評価は高かったが首脳陣は「新人に勝ち星や過度な期待をしてはいけない」と口をそろえていた。だが、八木は開幕からただ1人ローテーションを守り続けた。エース金村は4月にソフトバンク・ズレータに暴行を受け離脱。2月に右肩を痛め出遅れたダルビッシュの穴も埋めた。11勝は日本ハム新人では87年西崎(15勝)以来、19年ぶり。快進撃で3強の状況をつくった熱パの主役を首位に導いたのが八木だったのも、自然な流れだった。
もっとも、この日早朝、体調に異変を感じていた。鼻声で「気温の変化にやられてしまった」と苦笑い。チーム関係者には「(体温は)怖くて測っていません」と漏らしていた。そんなアクシデントはみじんも感じさせない、気持ちを切らさない強い意志がある。
試合前、雨天中止が懸念されたが「途中で気持ちを切り替えました」。プロ初完封の5月19日広島戦もそうだった。9回表攻撃中に降雨コールドになるほど試合前から天候は最悪。この試合をテレビ観戦した創価大の恩師岸雅司監督は「大雨の中、試合前に画面に映った八木を見た。『絶対試合をやる』って顔だった。やると決めたら、あきらめない男だ」と評した。
さあ、残り5試合。八木が入団前の04年はプレーオフ第1ステージ第3戦の9回に西武和田にサヨナラ弾を運ばれた。その時マスクをかぶっていた高橋から「1球で決まると言われました」と、その戦いの厳しさを教えられている。これからはさらに一戦一戦の重みが増す。ヒルマン監督も「確かに1位はいいこと。ただし落とせない5試合がまだある」。25年ぶりのリーグ優勝へ、これからが正念場だ。【上野耕太郎】
▼日本ハムが5月19日以来の首位に立った。レギュラーシーズンの残りは5試合。9月の首位としては上田監督の98年に残り9試合の9月23日まで首位に立っているが(最終2位。西武が優勝)、2期制を除いて残り5試合以下の首位は東映時代の62年以来になる。また、シーズン79勝は62、64年の各78勝を上回り、61年(83勝)に次いで球団史上2度目。パの上位3強の9月成績は
日本ハム 11勝3敗
西 武 8勝5敗
ソフト 7勝3敗1分け
日本ハムは8月19日ロッテ戦から数えると20勝4敗の快進撃だ。
[2006年9月19日9時11分 紙面から]
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