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日本ハム稲葉が号砲&V打/アジアS

6回表日本ハム1死満塁、鶴岡の適時打で生還した稲葉(撮影・樫山晃生)
6回表日本ハム1死満塁、鶴岡の適時打で生還した稲葉(撮影・樫山晃生)

<アジアシリーズ:日本ハム7-1サムスン(韓国)>◇初日◇9日◇東京ドーム◇予選リーグ

 日本ハムの勢いは、新庄がいなくても、セギノールがいなくても止まらない。4番に入った日本シリーズMVPの稲葉篤紀外野手(34)が先制ホームラン、6回には勝ち越し打、9回には小笠原のダメ押しタイムリーなどサムスン投手陣に10安打を浴びせ、7点を奪った。先発八木は肩の違和感で途中降板したが、得意の継投で3安打に抑え、初戦を飾った。

 代役主砲でも、これが日本一の底力だ。稲葉が、今度はアジア制覇への号砲を鳴らす。0-0の4回2死。サムスン先発の軟投派右腕、任のひざ元の直球をすくいあげた。見逃せばボール。「打った瞬間、切れると思った。詰まった分だけ(フェアグラウンドに)入った」。右翼2階席へ突き刺さる特大140メートル弾。バックネット裏の解説席で見守っていたサムスンOB巨人李も顔負けの豪快すぎる放物線だった。

 短期決戦で、またキーマンの役目をきっちり果たした。同点にされた6回もしぶとくゴロで一、二塁間を破る勝ち越し打。「あくまで4番目の打者。そんな気持ちで打ったら最高の結果につながった」。

 パスポートの更新を忘れて再発行待ちで来日できず、いまだメドが立たないセギノールの代役としてあまりある働き。日本シリーズではMVPを獲得した勢いそのままに、初戦白星スタートを呼び込んだ。

 新チームリーダーの襲名披露にもなった。日本一を決めた10月26日の第5戦、今月5日のパ・リーグ東西対抗に続く「変則」ながら3試合連続アーチ。新庄が引退、小笠原もFA宣言をして来季の動向が不透明。球団が契約更新を要請するセギノールも交渉決裂すれば、ガラッとチームが変わる。その中でレギュラーの30代のベテランは金子と2人だけになる可能性がある。「派手さはないけれど地味に嫌な点を取っていければいい」。稲葉が、去就問題が渦巻く日本一軍団の来季の不安を一掃するような、予行演習を敢行した。【高山通史】

[2006年11月10日9時19分 紙面から]

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