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日本ハム・ダルビッシュが初実戦2回完全

イニングの間に真剣な表情を見せる日本ハム・ダルビッシュ(撮影・黒川智章)
イニングの間に真剣な表情を見せる日本ハム・ダルビッシュ(撮影・黒川智章)

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(20)が18日、今季初の実戦登板で“パーフェクトピッチング”を披露した。紅白戦(沖縄・国頭村)で先発、2回を投げ打者6人を完ぺきに封じ込んだ。直球は自己最速153キロに5キロ差に迫る148キロをマーク。ヒルマン監督は「投げる試合はすべて勝てる」と絶賛し、佐藤投手コーチは開幕投手の最有力候補に挙げた。次回登板は24日横浜戦(沖縄・名護)で、まずはオープン戦の開幕投手を任される。

 観客の視線を一身に受けていたダルビッシュが、さらに一段、ギアチェンジしてみせた。1回2死、稲葉への初球だ。外角高めに投じた直球がうなった。148キロ。今季初の実戦登板で、昨季終盤に記録した自己最速に5キロ差まで迫った。ファウルにした稲葉は「速かったね」と驚き顔。ダルビッシュは「全員に対して気合が入っていた。(田中)賢介さん、稲葉さんは意識した」と振り返った。

 ストレートで押した。「三振をとりにいった」という先頭の田中賢には、カウント2-1から外角低めに迷わず直球を投げ込む。うなり声とともに投げ込まれたボールを、田中賢は見逃すしかなかった。前日まで打率5割2分6厘と当たっているルーキー金子洋平外野手(25=ホンダ)にも力で向き合う。真ん中やや外角寄りの直球で右飛に打ち取った。ブレーク中の右の大砲候補だが「意識しなかったですね」。プロの厳しさを味わわせた。

 球威が増したのは、地道な鍛錬のたまものだ。昨季から筋力トレーニングに励んでいる。トレーニング後は、タンパク質の吸収率を高めて筋肉をつきやすくするアミノ酸の一種「クレアチン」を必ず飲むようにもした。現体重は88キロ、昨季最軽量時より9キロ増量した。スタンドで観戦した父ファルサさんも「1カ月で4キロも増えたらしい」と体つきの変化を口にした。

 この日の投球で開幕投手の最有力候補として認められた。直球、カーブ、スライダー、ツーシームの4球種で打者6人を完ぺきに封じた内容を、首脳陣も絶賛。ヒルマン監督は「極端に言えば、投げる試合すべて勝てる。それができる選手だ」と、登板した試合での「全勝指令」を出した。開幕投手については「まだ何も決めていない」と含み笑いするにとどめたが、佐藤投手コーチは「去年からの成績と今の状態みれば(最有力候補は)そうだろうな」と示唆。3月24日の開幕戦でぶつかるロッテの吉岡スコアラーは「順調に仕上がっている。問題ないでしょう」と警戒を強めた。

 次回登板予定は24日の横浜戦、オープン戦は「開幕投手」を任された格好だ。「キャンプは順調にいっている。今日は1つの通過点。シーズンに合わせて、また調整していきたい」とダルビッシュ。プロ3度目の「球春」となる「3・24」へ、若き新エースの胸の内には青写真がしっかりできている。【北尾洋徳】

 ○ダルビッシュの実戦初登板

 ▼1年目 右ひざ関節炎で出遅れ、喫煙発覚の不祥事も重なり、デビューが遅れていたが、05年5月5日のイースタン・インボイス戦で7回から3番手でプロ初登板。2回を投げ被安打3の2失点(自責点0)。最速は147キロにとどまったが、2三振を奪い、大物の片りんを見せた。

 ▼2年目 名護キャンプ中の06年2月8日、紅白戦に先発。気温13・2度の寒さで投球中に右肩がつり、風速11・1メートルの強風も手伝って内容は散々。小谷野にバックスクリーン直撃の特大3ランを浴びるなど、2回を披安打2、3四球、3失点と力を発揮できなかった。

[2007年2月19日9時4分 紙面から]

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