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ダル日本シリーズタイ13K!日本ハム先勝

4回表2死一、二塁、中村紀を打ち取りほえるダルビッシュ(撮影・野上伸悟)
4回表2死一、二塁、中村紀を打ち取りほえるダルビッシュ(撮影・野上伸悟)

<日本シリーズ:日本ハム3-1中日>◇第1戦◇27日◇札幌ドーム

 エースのプライドをかけた投げ合いをダルビッシュ有投手(21)が制して、日本ハムが先勝した。中日川上憲伸投手(32)とのセ・パ両リーグを代表するエース対決。ダルビッシュが史上初となる中日先発全員から三振を奪い、シリーズタイ記録となる13三振、4安打1失点で完投勝利を挙げた。絶対的なエースがすごみをみせて、日本シリーズ連覇に大きな弾みをつけた。

 「シャー」。最後の打者中村紀のバットが空を切ると、右手にグッと力を込め、ダルビッシュが叫んだ。最後は13個目の三振。日本シリーズ最多タイに並んだ。「本当に大事な試合を勝てて、本当に良かった」と白い歯を見せた。

 折ったバットは3本。抜群のキレ、球威だった。

 「直球が走っていたし、適度に荒れていたのも良かった」。13奪三振のうち空振りが12。史上最多だった。

 21歳の若きエースは、この1戦がどれほど大切か、はっきり分かっていた。唯一の不安材料は初回の立ち上がり。セットポジションで入る。それでも3番に入ったキーマン森野への初球は自己最速タイの154キロをマークした。「初めてで(電光掲示を)2度見した」と自分も驚く速球の伸び。飛ばしに飛ばした。5回まで毎回の9三振。100球を超えてもマウンドを譲らない。9回もウッズを151キロで三振に仕留めた。シリーズ初完投となる133球の熱投だった。女房役の鶴岡は「今日はすごかった」とうなった。

 8回に堂上剛の打球がワンバウンドで左すね内側を直撃しても、マウンドで表情を変えなかった。「アドレナリンが出ていたので痛くなかった」という。トレーナーらが駆け寄ったが自ら続投のゴーサインを出した。「ここで降りたら全国放送なので情けない」と笑わせたが、ヒルマン監督は「彼は完全にマウンドを支配していた」とたたえた。

 6回に犠飛で1失点したがレギュラーシーズンの9月26日楽天戦の4回に礒部に打たれて以来、28と2/3イニング連続で適時打は打たれていない。今季クライマックスシリーズ(CS)2試合もタイムリーを許していない。「絶対エース」のすごみだ。

 中日川上とは昨年の2戦(1戦、5戦)に続き日本シリーズ3戦連続の対決、史上初の同一投手による2年連続シリーズ開幕対決となった。セ・パ両リーグを代表するエースの投げ合いは名勝負だ。昨年は1勝1敗。この日勝って日本ハムは連覇へ1歩を踏み出した。

 CS第2ステージ第5戦では、勝ったが風邪をひいていた。ビールかけもせず、多種類の錠剤をのみ、寝るときも加湿器付きの空気清浄機プラス加湿器の2台を枕元に置いた。「それでも夜中苦しくて起きたりしたけど、外すとノドが痛くなるから無理してでもやっていた」。この日は完ぺきだった。

 「次は(奪三振の新記録)狙っていきたい」とお立ち台で宣言した。第5戦までいけば11月1日ナゴヤドームでの先発が有力だ。「大事な試合になればなるほど気合が入り力以上のものが出る」。自分のピッチングをすれば、誰も手が付けられない領域まで来ている。頼もしい限りだ。【村上秀明】

[2007年10月28日8時52分 紙面から]

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