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初志貫徹のコーチ解任劇/日本ハム連載
<連載・日本ハム新体制発足の舞台裏(上)>
激動のオフの中で、日本ハム梨田昌孝新監督(54)がリーグ3連覇、日本一奪回へ向け船出した。新体制は、顔触れがガラリと一新された。球団史上初の連覇を果たしながら、コーチ陣を刷新。相次ぐコーチの退任、辞任劇。異例の事態はなぜ起きたのか。今や球界のモデルケースとまで言われる球団運営、チームづくりの強い決意が表れた今オフの人事だった。物議を醸したその裏に「真相」があった。
球団フロントは初志貫徹で断行した。チームにとっての影響度だけを物差しにし、動いた。情も、旧態然とした球界の「結果がすべて」という常識も捨てた。優勝しながら今オフ退任した、あるコーチ。若手を育成し、担当部門の実績は残した。その半面、マイナス要素もあった。
象徴的な出来事がある。シーズン中のヒルマン監督を主体としたミーティング。ノートパソコン(PC)を開き、各自でスケジュール等をチェックしながら、今後の方向性を決めていた。しかしそのコーチの画面には、なぜかトランプ。PCに内蔵してあるゲームに興じていたのだ。
ヒルマン監督を軽視するような明らかな「職務怠慢」。その場に居合わせたほぼ全員が知っていながら、何も言えない雰囲気があった。スケジュール管理もずさんで、選手へ伝達しないこともあった。出場予定を知らないまま当日を迎え、驚く選手もいたという。ベンチで、あろうことか居眠りしていたこともあったという。問題行動が目立つようになった。
もちろん半面、そのコーチには指導力、選手への求心力はあった。一部選手からは、その姿勢に不満も出ていた。球団フロントは、今後向かうチームの方向性、和を乱しかねない「リスク」の方を重視した。シーズン途中の段階で、今季限りで解任する方向性を打ち出していた。
04年の本拠地移転以降、急速に、大胆にさまざまなポストの人事、刷新を行ってきた。組閣に関して言えば、実績あるコーチを迎え入れた。その代わりにOBの生え抜き指導者が、チームを去っていった。その「当事者」になった個人は非情と受け取るだろう。今季、日本一こそ逃したが、球団史上初のパ・リーグ連覇は果たした。一部で優勝コーチ解任に不快感を示した選手もいたのも事実だ。
そんな内部からだけではなく、外部からも賛否両論で意見が割れた。批判の嵐が、球団フロントを襲った。今季の好結果には流されることなく、断固として意志を貫いた。さらに上を目指す球団は必要ではないと判断。梨田監督を頂点とした新しい体制へ、移行させた。【日本ハム担当・高山通史】
※日本ハムを5シーズン率いたヒルマン監督の辞任、梨田新体制誕生までの球団側の舞台裏を2回にわたり紹介する。
[2007年11月13日9時17分 紙面から]
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