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第5戦日本ハムの必殺V請負人・稲葉がMVP

お立ち台で手を振る稲葉篤紀(撮影・清水貴仁)
お立ち台で手を振る稲葉篤紀(撮影・清水貴仁)

<日本シリーズ:日本ハム4-1中日>◇第5戦◇26日◇札幌ドーム

 自分の、チームの、そしてファンの思いが乗っていた。2点リードの8回1死。日本ハム稲葉篤紀外野手(34)が久本の投じた外寄り高めの143キロをとらえる。打球は右中間席に届き、そして消えた。3点差。勝利を確信した。初のMVPも引き寄せた。

 日本シリーズの全5試合で安打を放ち打率3割5分3厘、2本塁打、チームトップの7打点。呪縛(じゅばく)から解き放されたようにはじけた。「プレーオフは緊張し過ぎまして結果が出せなかった。日本シリーズは活躍したい。その一心でした。本当に最高です」と、ひと言ずつかみしめるように話した。

 ヤクルトからFA宣言しメジャーを目指したが、夢破れた。キャンプ中に日本ハム入りして2年目。「いつまでも待ってくれた。(移籍選手を)受け入れてくれるチームなんです」としみじみ振り返る。今や新庄並みの声援を受けるまでになった。打席に立つとファンが総立ちで跳ねるため、札幌ドームが揺れる。テレビカメラも揺れ、視聴者の目もくらむほどだ。

 出場した4度の日本シリーズは、すべて勝った。まさに日本一請負人だが「打席であたふたしたら『日本一経験しているじゃないの』って言われる。苦しかったし、キツかった」と吐露した。今回は過去3度のときはなかったこの先が、ある。「何とかアジア一を目指して頑張りたい」。ヤクルト時代のテーマ曲は「必殺仕事人」。そう、まだ仕事は残っている。【沢畠功二】

[2006年10月27日付紙面から]

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