第5戦日本ハム小笠原、巨人への移籍が加速
<日本シリーズ:日本ハム4-1中日>◇第5戦◇26日◇札幌ドーム
日本一のドリームチームが「解散」する可能性が出てきた。引退する新庄に続き、もう1人のスター選手、日本ハム小笠原道大内野手(33)も今季取得したFA権を行使し、他球団へ移籍する可能性が高くなった。チームの主軸が流出する事態に発展しそうだ。
生え抜き10年目の小笠原がFA移籍する可能性が高くなった。関係者には「一生に1度しかないことだから」などと話しており、FA宣言は確実。日本ハムも全力で引き留める方針だが、高額な金銭条件等を用意することは不可能と判断しており、流出やむなしの方針を固めている。
移籍先の最有力候補に挙がるのが巨人だ。今オフのFA市場の目玉だけに、争奪戦は必至な状況。すでに獲得方針が明らかになっている巨人に加え、中日も名乗りを上げる可能性がある。小笠原は昨オフに「どういうふうに(他球団から)評価されているのか、価値があるのか知ることは今後のモチベーションのためにもなる」と話しており、最優先事項は条件面になる。今季は本塁打、打点の2冠に輝き年俸3億8000万円(推定)からのアップは確実。日本ハムは最低でも3年総額15億円程度となりそうな資金を用意することは難しいため、FA移籍を容認せざるを得ない状況になっている。
巨人には潤沢な資金による金銭面に加え、他の条件も整っている。チームの北海道移転に伴い、千葉にある自宅に住んでいる家族と離れ、3年間単身赴任の状態。二重生活が大きな悩みの1つだった。かつてプレーした東京ドームが本拠地の巨人となれば、自宅通勤が可能。生活環境も大きな選択条件の1つになっているもようだ。また、近い関係者によれば、千葉出身の小笠原はかねて巨人に好印象を持っているとされる。
今後、日本ハムが日本一の功労者として評価するか、また中日の動向にもよるが、すべてをクリアできている巨人を中心に移籍先を検討していくことになりそうだ。条件面さえ整えば、一気に「巨人小笠原」へと傾く可能性は高そうだ。
日本一を決めたこの日は、1回1死一塁から3試合連続の安打を放った。新庄に続き、胴上げで宙に舞った。「胴上げは初めてだけど、フワッといい感じでした」。シリーズについては「1点差が続いた。しんどかった」と振り返っていた。
◆小笠原道大(おがさわら・みちひろ) 1973年(昭和48)10月25日、千葉県生まれ。暁星国際高からNTT関東を経て、96年ドラフト3位で日本ハム入団。97年4月8日ダイエー戦でプロ初出場。02、03年首位打者、今季は32本塁打、100打点で2冠。03年11月のアテネ五輪予選、04年8月の同五輪、今年3月のWBCで日本代表。178センチ、84キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸3億8000万円。家族は夫人と2女。
[2006年10月27日付紙面から]