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NTT北海道50年の歴史に幕/社会人野球

ホンダ熊本に負けたNTT北海道。選手の目に涙が浮かぶ
ホンダ熊本に負けたNTT北海道。選手の目に涙が浮かぶ

<社会人野球日本選手権:ホンダ熊本2-0NTT北海道>◇6日目◇23日◇京セラドーム大阪◇2回戦

 また1つ、社会人野球のともしびが消えた。今大会限りで活動休止となるNTT北海道が、2回戦でホンダ熊本(熊本)に0-2で完敗した。エース森広泰昌(28)が5安打2失点と力投を見せたが、打線が4出塁(3安打1四球)のみと沈黙。90年以来16年ぶりの8強進出はならなかった。野球部は50年に及ぶチームの歴史に終止符を打った。

 山内誠(33)が最後の打者となった。9回表2死一塁。本塁打が出れば試合は振り出しに戻るところだが、不動の4番は三塁ゴロ。北海道予選決勝のような逆転劇は起きなかった。栄光の歴史に終止符を打つ試合となったが、池本祥吾監督(44)は「選手はみなよくやった。後悔は全くありません」と目を赤くしながらも、しっかりと話した。

 絶対的エースが踏ん張った。森広は序盤に消極的な投球で2点を失うも、以後は強気に攻める投球に切り替え、3回以後を0点に抑えた。20日の東邦ガス戦で初めて全国で1勝を挙げたが、実際はここ数年の道予選での連投に次ぐ連投による酷使がたたり、肩、ヒジ、右足首と故障個所が悲鳴を上げていた。「今日も本当は5回までの予定でした」というが、マウンドを降りることはできなかった。

 チームはクラブチーム化後も常に全国を目指せるレベルを維持してきたが、会社事情からこれ以上の選手補強が不可能となり今春、今季限りでの活動停止を発表。「今まで全国を見据え戦ってきた以上、単に野球がやれればいいというレベルでは続けたくない」というのが、多くの部員の共通した思い。そして今大会は全員の力で勝ち取った最後の晴れ舞台だった。

 スタメン平均29・7歳の「おじさん軍団」は約5歳若いチームに完敗し、力の差と自分たちの限界を感じ取った。33歳の山内は「この後は社業一筋です」と前を見つめる。28歳の森広も「もう体を休ませてやります。野球は今日で終わり」と、第2の人生へ迷いはない。最年長の船尾隆広(35)は「息子(一斗君=0歳)が歩いたり走ったりできるようになったら、バットとグラブを与えたい。今はそれだけが楽しみ」。球場を去る勇者たちは、それぞれの道を歩み始める。【本郷昌幸】

 ◆NTT北海道野球部 「電電北海道」野球部として56年に創部。85年に「NTT北海道」に改称。99年に企業チームからクラブチーム化した。道内社会人野球5強の一角として半世紀にわたり道アマ野球界をけん引した。主なOBは前ヤクルト監督の若松勉氏。都市対抗出場16回(8強2回)日本選手権出場7回(8強1回)。

[2006年11月24日9時39分 紙面から]


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