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楽天田中開幕ローテ!フリー打撃に初登板

室内練習場でキャンプ初のフリー打撃に登板した楽天・田中(撮影・小沢裕)
室内練習場でキャンプ初のフリー打撃に登板した楽天・田中(撮影・小沢裕)

 「マースラ」で、開幕ローテを射止めた! 楽天のルーキー田中将大投手(18=駒大苫小牧)が9日、フリー打撃に初登板した。初対戦したプロの打者4人に58球投げ、評判の高速スライダーも4球披露。野村克也監督(71)も「スライダーは一級品。使ってみたくなった。即、間に合うんじゃないか」と開幕ローテーション入りにOKサインだ。偵察したライバル球団の007から恐怖の声も上がっていた。

 屋根をたたく強い雨音が室内練習場に鳴り響いていた。田中は先輩打者を相手に、どんどん投げ込む。12分間で西村、大広、塩川、ルーキー渡辺直に合計58球。許したヒット性の打球はわずか5本だった。4人は、18歳のルーキーの直球に詰まりっぱなしだった。

 途中、大広には高速スライダーの投球を頼まれた。大きく、縦に鋭く曲がり落ちる自慢の武器を4球投げた。最初の2球に、大広は「手が出ませんでした」と体が動かない。後の2球に食らいついたものの、いずれもファウル。首をかしげた大広は「制球も良く、切れもあってびっくりした」。来ると分かっていても、とらえることができなかった。

 ネットを挟み、捕手の後ろで野村監督は全投球を見守った。「フリー打撃は全力じゃないから、評価はできない」としたが「スライダーは一級品だよ」と伝家の宝刀にほれ込んだ。すでに田中を開幕から1軍で育てる方針を示している。しかし「印象としては、試合に使ってみたくなった。即、間に合うんじゃないか」と、初めて開幕からの先発ローテーション入りを示唆した。

 怪物ルーキーの視察に訪れている他球団の007も、ビックリだ。今季、楽天の開幕カードは3月24、25日の西武戦(グッドウィルドーム)。次にソフトバンク戦(福岡ヤフードーム)と続く。西武亀井スコアラーは「(開幕カードに)楽天は一場、田中で来ると思います。小久保、多村が入ったソフトバンクに当てて欲しいですね」と懇願。ロッテ立野スコアラーも「手元でビュっと曲がるいいスライダーだね」と絶賛した。

 田中は「8割」の力と話すが、この日の直球の最速は141キロをマーク。「初めてにしてはまあまあ。60点か70点くらい」と自己採点は辛め。スライダーについては「制球もよく、いい感じで投げられた」と手応えをつかんだ。「実戦は1打席勝負だから、投手と打者の集中力が違う。フリーは何打席もあるから、まだ打者の威圧感は感じなかった」。14日の紅白戦で、初の実戦登板を迎える。「マースラ」で再び周囲を圧倒する。【由本裕貴】

 ◆高卒新人投手の開幕1軍 過去20年で8人しかいない。開幕1軍登録ではないが、99年松坂のように開幕4試合目に1軍登録されて初登板初勝利をマークした例はある。ドラフト制後、4月までにプロデビュー戦で先発起用された高卒新人は66年堀内(巨人)森安(東映)77年酒井(ヤクルト)79年工藤(日本ハム)99年松坂(西武)02年寺原(ダイエー)05年涌井(西武)の7人。田中が4月までにデビュー戦で先発すれば希少価値となる。

[2007年2月10日8時41分 紙面から]

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