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タレント鈴井貴之のW杯観戦記

- 必勝と書かれたタオルを持ち、日本に声援を送る鈴井氏
日本には泥臭さが必要だ。ジーコジャパンは1次リーグ初戦で、オーストラリアに完敗した。観戦したサッカー通の鈴井貴之氏(44)は、FW巻や大黒を起用していれば、流れは変わったと指摘。18日クロアチア戦での巻き返しを期待した。鈴井氏は残る日本戦でも観戦記を寄せる。22日(日本時間23日)のブラジル戦は、ドイツから熱い思いを伝える。
ちょっと世界の差を感じた。日本も決してチャンスは少なくなかったのに、ゴールが遠かった。2トップは不発だし、シュートも2人で3本のみ。打てるチャンスはもっとあった。最後の福西のシュートも決めないといけない。総合力では主力のFWキューウェルら21人が欧州組の相手の方が上だったが、ゴールを放つ最終局面の差も浮き彫りになった。
守備陣はラスト10分で3失点したが、攻撃陣が追加点を奪えれば、この結果にはならなかったと思う。柳沢がスペースをつくり、高原がそこを突く。そのスタイルを早く変えることができれば…。結果論になるかもしれないけど、やっぱり小野を出すよりも大黒や巻を出してもらいたかった。
日本人は泥臭い選手が好き。甲子園で高校球児が三塁ゴロなのに、一塁でヘッドスライディングすれば胸を打つ。サッカーでも同じ。過去の日本代表ではカズやゴンなど、体のどこに当たったか分からないようなゴールがあった。体を張って、飛び込む姿勢がゴールを生む。巻や大黒にも同じことが言える。形にこだわらず、一生懸命だし、ひた向きさがある。残り10分で出場していれば、流れを変えられた選手だったと思う。次戦では先発で使ってもらいたい。
敗戦はポジティブに考えたい。クロアチア、ブラジルに勝てば、こんないい脚本はない。苦境を乗り越え、はい上がって決勝トーナメントに進出すれば最高のシナリオになる。野球のWBCでも予選は苦しめられたが、数々のドラマを起こし世界一をつかみ取った。そのためにも、98年フランス大会で敗れたクロアチアに、まずはリベンジしてもらいたい。可能性が少しでも残っている限り、あきらめてはいけない。何かが起こるのが人生だから。
◆視聴率 NHK総合で12日夜に放送されたW杯サッカードイツ大会、日本対オーストラリアの札幌地区の視聴率が、40・6%を記録したことが13日、ビデオリサーチ社の調べで分かった。瞬間最高は前半終了間際の午後10時46分の52・0%だった。
◆鈴井貴之(すずい・たかゆき) 1962年(昭和37)5月6日、赤平市生まれ。90年劇団「OOPARTS」を結成。同劇団解散後、北海道テレビの深夜バラエティー番組「水曜どうでしょう」に出演し、大泉洋らとともに活躍。01年「man-hole」で映画監督デビュー。「river」(03年)「銀のエンゼル」(04年)は全国公開された。
[2006年6月14日9時22分 紙面から]
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