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伊藤会長が葛西、岡部の強化指定外を示唆

- 総括会見で話をする伊藤会長
最後の最後で日本ジャンプ陣が揺れた。4日に札幌市内で行われた会見で、全日本スキー連盟の伊藤義郎会長(80)が、来季の全日本強化指定から岡部孝信(36=雪印)葛西紀明(34=土屋ホーム)の両ベテランを外すという私案を明かした。強化担当の実務者レベルでは否定的だったが、個人2種目で最高16位と低調に終わったジャンプ陣に波紋が広がった。
全日本スキー連盟(SAJ)の伊藤会長が発言したのは、大会総括の記者会見後だった。「個人的な考え」と前置きした上で「世代交代をやっていこう、態勢を変えていこうということ」と話し、団体銅メダルに貢献した岡部、葛西の2人を来季の全日本強化指定から外す考えを示した。
全日本強化指定はA、B、Cのランク付けがあり、選手が負担する遠征費の割合が変わる。「強化指定=全日本メンバー」で、五輪や世界選手権など国際大会に向けた特別な強化対象者となる。団体で表彰台に上がったが「全体的な結果はたいへん不満」と言い切った伊藤会長の本音が、世代交代の重視だった。
強化の現場レベルには寝耳に水。笠谷幸生ジャンプ担当理事(63)は「会長の考えはそれはそれでいいんじゃないですか」と話したが「選考は基準を決めてしっかりやりますから。年齢ではない」と明言。全日本指定は前シーズンの実績などで決まる内規もある。ある全日本コーチは「若手を強化しろっていうことでしょ」と受け止めた。
伊藤会長は全日本のカリ・ユリアンティラ・ヘッドコーチ(53)に続投要請することも明言。契約期間は10年バンクーバー五輪までだが、契約の中には今大会後に見直すという条項も含まれていた。「引き続きやってもらうという話をする」と伊藤会長。ユリアンティラ氏も受諾の見通しだという。
世界選手権の開催地として初めて立候補したのが87年。先頭に立ってきた伊藤会長は「ちょうど20年になるね。終わったような感じもするが、もっと強化したい気持ちもある。半々だね」とSAJ会長職の進退について触れた。「伝統的にジャンプを何とかしないと」。影響力のあるトップの発言が、ジャンプ界を揺さぶった。【村上秀明】
◆全日本スキー連盟(SAJ)の強化指定制度 SAJでは前季成績を元にジャンプなど五輪採用6種目の有力選手を強化指定し、全日本メンバーに認定している。ランクはシニア、ジュニアともにA、B、C。Aは五輪、世界選手権入賞かW杯個人総合8位以内などの基準を設定。A指定選手は海外遠征費免除などのメリットがある。今季はジャンプで岡部、葛西、伊東の3人、複合は高橋ら2人、アルペンは佐々木ら3人、フリースタイルは上村、スノーボードは国母ら2人の計11人がA指定を受けている。
[2007年3月5日9時11分 紙面から]
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