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道内の陸上界がここから変わる

道ハイテクACの看板選手・福島のトレーニングを見守る中村監督
道ハイテクACの看板選手・福島のトレーニングを見守る中村監督

<インサイド07・「北海道ハイテク・インドアスタジアム」下>

 北海道ハイテク・インドアスタジアムの建設計画は、05年の12月からわずか3カ月で固まった。北海道ハイテクノロジー専門学校(恵庭市)は、新たにスポーツ系の学科をつくりたいと模索していた。その調査の中で、高校の定年退職を目前に控えた1人の陸上指導者の存在を知った。女子100メートルの日本高校記録保持者(当時)伊藤佳奈恵らを育てた中村宏之監督(61)だった。

 同専門学校の正垣正規事務局長(52)「札幌市内の学校ではできない、恵庭ならではのプロジェクトで生徒集めをしたかった。中村先生にお会いしたら『五輪選手を出したい』『いい選手がいる』という話が出た。夢の実現に手助けする形になりましたが、うちは慈善団体ではない。当然、戦略あってのものでした」

 本州の大学に進んでも大半の選手が大成しない。それなら立派な指導者と環境をつくれば、優秀な生徒を集められるのではと考えた。スタジアムだけで2億5000万円、土地買収も含めると5億円級の計画も、少子化で学生の確保が厳しくなってきた企業と、五輪選手誕生を夢見る指導者の利害が合致し、実現した。

 33年前、学校ができたばかりの恵庭北高に赴任した中村監督は陸上部を立ち上げ、自らグラウンドを整備した。芝生をつくるために種をまき、雑草の刈り取りに明け暮れた。土を掘り起こし、砂を入れて幅跳び練習場をつくった。

 恵庭北高時代から指導を受けている北風沙織(北翔大4年)「先生は女の子をその気にさせるのがうまい。いつもうまく丸め込まれています。先生について行けば、まだまだ伸びられると思っています」

 中村監督は恵庭北高を昨年3月で退職した(女子陸上部の監督は継続)。だがこのスタジアムで、道陸上界に新しい風を吹き起こすつもりでいる。まだ老け込むことはない。【取材・構成=本郷昌幸】(終わり)

[2007年5月3日10時32分 紙面から]

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