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欧米か!ギリシャか!…海と船見守る女神

岩内新港開港10周年と町のますますの繁栄を願って建立されたアテナ像
岩内新港開港10周年と町のますますの繁栄を願って建立されたアテナ像

<連載・こんなトコロにこんなモノが…「アテナ像」>

 アテナと聞いて思い出すのは、そりゃギリシャの女神だろうって? いやいや40代なら「聖闘士星矢」もありだし、マニアなら女子プロレスもありよ。とまあ余談はともかく、いるのさ、北海道に女神アテナが。場所は…言わない。いや、そうじゃなくて岩内ッ。

 日本海を望む新港に広々とした公園があって、ギリシャ風の門柱の奥に立つのが威風堂々としたアテナ像。ギリシャの海洋都市アテネの守護神で、海や船の守り神、そして知恵と戦い(防衛的な)の女神…、なんだけど、それにしてもなんでアテナだ。欧米か! ギリシャか! 地中海か! ここは! と、思うでしょ?

 誕生には、マチの歩みが関係している。かつて道内屈指の漁業基地として繁栄したものの、斜陽となり、1985年(昭和60)には国鉄岩内線も廃止となった岩内町。そこへ浮上したのが東日本フェリー就航の話。

 海のマチ復活の救世主となることを期待し、町はフェリーターミナルを新設し、合わせて有志からモニュメント寄贈の話が持ち上がった。そのとき選ばれたモチーフが、女神アテナ。東日本フェリーの船に「へるめす」などギリシャの神々の名前がつけられていたことから発想したが、海と船を守り、マチに知恵と平和を授けてくれるだろうとの思いも込められた。

 そうして岩内~新潟県上越市直江津にフェリー就航後は、船が着く夕方ともなると、港と中心街はそれはそれはにぎわったそう。

 今から数年前に運航は終わってしまったが、じゃ結局アテナの御利益はなかった? と思ったら女神に失礼だろう。その後、町はこれも海の恵みである海洋深層水事業を手掛け、それを使ったおいし~いパンや豆腐が町内で販売されていて、遠くからわざわざ買いにくる人もいる。もちろん、お寿司や魚介のおいしさは今も変わらない。

 やっぱ女神、効いてるよ見守ってるよ。これからはさ、岩内においしいもの食べに行きがてら、アテナのとこ寄って願掛け…なんていいかもね。頭よくなりたいとか、強くなりたいとか。ね、ね、みんなでこれ、流行らせないっ?(ライター重田サキネ)

 ◆アテナ像 岩内町大浜(岩内新港・旧フェリーふ頭そば)

[2007年5月31日9時21分 紙面から]

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