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室蘭大谷が8年ぶりの連覇/高校サッカー

前半、右FKに頭で合わせ、ゴールを狙う室蘭大谷FW宮沢(撮影・長島一浩)
前半、右FKに頭で合わせ、ゴールを狙う室蘭大谷FW宮沢(撮影・長島一浩)

<高校サッカー選手権北海道大会:室蘭大谷1-0登別大谷>◇最終日◇21日◇札幌厚別公園競技場◇決勝

 黄金時代再び! 室蘭大谷が登別大谷との兄弟校決勝を1-0で制し、2年連続30度目の優勝を果たした。前半23分、Jリーグ数クラブが注目するFW宮沢裕樹(3年)がヘディングで値千金の1点を奪った。70~90年代にかけて最強を誇りながらも、99年を最後に連覇から遠ざかっていた名門の完全復活の立役者となった。全国選手権は12月30日から、東京・国立競技場などで開催される。

 控えめな喜びの表現だった。室蘭大谷の宮沢は、試合終了のホイッスルを聞くと腰の横で両拳を握った。すぐに表情を引き締め、抱き合う仲間の輪から離れた。「全国で、どれくらい勝てるかが目標。勝ちはうれしいが、ここ(決勝)で負けてはいられない」。既に全国の舞台に視線を向けていた。

 前半23分。ゴールを背にし、DF森山雄平(3年)のフリーキックに右側頭部を合わせた。登別大谷DF、GKが突っ込んで止めようとしたが、身長182センチの高さで上回った。身体能力の高さを見せつけたゴールだが、誇るようなことはしない。「良い位置でヘディングできるように蹴ってくれたキッカーのおかげ」と仲間を立てた。

 室蘭大沢小2年でサッカーを始めたころは室蘭大谷の黄金期。「サッカーを真剣にやるなら室蘭大谷」。高校進学時は、2年連続で全国を逃していたが気持ちは揺るがなかった。試合に出られなくても仕方ないという気持ちで飛び込んだ。周囲も認めるハングリーさで、U-18日本代表になるまでに成長した。

 宮沢を中心にチームも実力をつけた。宮沢が代表合宿で不在中は「宮沢の居場所をなくせ」と練習に一層熱が入った。Jリーグ数クラブが注目する逸材を、突出させないためのレベルアップ。相乗効果を生むライバル関係を、加藤栄治監督(50)は「3年生はまとまりがある」と評価した。

 5月の代表のドイツ遠征時に、宮沢は“お小遣い”をもらっている。チームメートからチーム遠征費の返却分をカンパされた。DF近藤大輔(3年)は「頑張れって言って1000円渡した」。温かい仲間とより長く過ごしたいという思いもある。

 21世紀に入り、群雄割拠の様相を呈していた北海道内の戦いを制し、30度目V、99年以来遠ざかっていた連覇を達成した。「全国でいい結果を残せば、黄金期になっていくはず」。常勝軍団へと再び歩きだしたチームを宮沢が引っ張る。【北尾洋徳】

[2007年10月22日9時7分 紙面から]

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