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山口騎手が道営リーディング奪取へ意欲

- 充実したシーズンに明るい表情の山口騎手
五十嵐冬の連続リーディングは、現役最年長の42歳ジョッキーが止める。ホッカイドウ競馬の今年度開催が、今日7日からの札幌競馬場での開催で終了する。リーディング騎手争いでは、廃止された宇都宮競馬から移籍し2年目の山口竜一(42)が、先週まで105勝でトップ。5年連続6度の首位を続ける五十嵐冬樹(31)に8勝差をつけている。家族を残して単身で打ち込む「中年の星」が、大きなタイトル獲得を目前にしている。
26年目のベテラン山口は、謙虚に今季ここまでの成績を振り返った。「良い馬にたくさん乗せてもらい本当に感謝しています」。今日からの札幌3日間で26頭に騎乗する。「最後まで攻めますよ」といつも通りの姿勢で臨む。宇都宮時代を通じて2度目のリーディング獲得チャンス。五十嵐騎手に8勝差をつけてその座をほぼ確実にしていても、おごり、高ぶりはない。
「あのつらさは味わいたくない」。昨年3月に、所属していた宇都宮競馬が廃止になった。最後の日。居場所を失った競走馬がトラックに積まれ競馬場を去っていった。前日にレースで1着になった馬もいた。当時の騎手仲間17人は、それぞれ違う人生を歩み始めた。山口も「一時は自分もほかの仕事を考えた」と廃業も考えたが「まだあと2~3年はやれる自信があった」と移籍の道を探った。
昨年6月にホッカイドウ競馬に移籍。初騎乗を初勝利で飾るなど、シーズン途中からの参戦ながら、57勝でリーディング4位に入った。今季はすでに重賞7勝を挙げている。
宇都宮に家族を残したままの単身生活で、正月に2泊3日で帰省したのが唯一の里帰りだ。「家族はもちろん、新しい環境にいる旧友や後輩から激励の電話がくるとグッときますね。自分の姿を見て少しでも勇気や希望を持ってくれれば」と話す。1週間に1度、好きな日本酒を飲みながら子供に電話をするのがエネルギーになっている。
北海道へ渡る決意をしたもう1つの理由「強い素質のある全国に通用する馬に乗って中央競馬で1勝」の夢も、7月の中央函館開催で、2歳戦のラベンダー賞をインパーフェクトで勝ち、かなえた。中央で3勝を挙げ、8月には通算2400勝の大台にも到達した。「これで騎手人生も終わりかな、と思いましたね。今は新しい目標を探しているところです」と笑う。探す目標はもちろん、騎手としてのもの。42歳の挑戦はまだまだ続く。【奥村晶治】
◆山口竜一(やまぐち・りゅういち) 1964年(昭和39)1月26日、栃木県生まれ。道営・桧森邦夫厩舎所属。81年4月に宇都宮でデビュー。01年に地方競馬現役20人目の通算2000勝を達成。04年までに2273勝を挙げた。この秋のワールドスーパージョッキーズシリーズ地方競馬代表騎手選定競走に初出場で第2位になった。北関東時代からの通算成績は1万6411戦2439勝(中央75戦3勝)、重賞42勝。家族は妻紀子さん(39)と2男。162センチ、52キロ。血液型はA。※記録は6日現在。
[2006年11月7日9時24分 紙面から]
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