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あまりに見事なオチ/借りて見!!シネマ

<連載・借りて見!!シネマ「ユージュアル・サスペクツ」>

 あまりに見事なオチのために、一生に1回しか見られない映画というのがある。いや何度見てもいいんだけど、やはり初回に覚えた驚きや感心は薄まっちゃうからね。この作品も、最後の最後の最後に犯人を明かす瞬間の演出が素晴らしい。詳しくは言わないが、ある変化を見せることで「うおっ、そうだったのか!」と分からせる、通好みのバラし方なのだ。

 そこに至るまでのストーリー展開も、ぐいぐい持っていく感じ。誰がホントのワルで誰がだまされているのか、たくみに分からないようになっている。

 物語の冒頭は、大量のコカインと大金を積んだ密輸船の炎上だ。フダ付きの犯罪者5人の犯行らしいが、彼らも火災に巻き込まれた模様。警察はある男を尋問・誘導し真実を聞き出そうとするが、彼は主犯格の男への敬愛からなかなか口を割らない。しかし彼に都合よく利用されていただけだと知るや、おびえながら語り出す。この一件には、冷酷な伝説を持つ謎の大物が絡んでいる、と。

 一生に1回とは言ったが、すでに見た人にこんな見方をオススメしたい。実は犯人役の男優が、何げない視線づかいやさりげない表情の変化で、その役の重要な伏線を見せているのをチェックしよう。正体を知っていて見ると、共犯気分でニヤリとさせられる。彼がこれで某賞を受賞したのもうなずける…って、おっと、あんまり言うとバレるからもうやめておこう。(S)

 ◆ユージュアル・サスペクツ 監督ブライアン・シンガー/主演ガブリエル・バーン、ケビン・スペイシー/1995年/106分/パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン/DVDは1500円

[2007年5月26日10時49分 紙面から]

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