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J2札幌、柏倒し黄金時代取り戻す

選手のパス練習をじっと見つめるコンサドーレ札幌・柳下監督(左奥)
選手のパス練習をじっと見つめるコンサドーレ札幌・柳下監督(左奥)

 3年目の「ヤンツーサッカー」が実を結び、コンサドーレ札幌の黄金時代がよみがえる。札幌は今日22日、ホーム柏戦で、00年11月19日の新潟戦以来、6年ぶりの首位浮上に挑む。柳下正明監督(46)にとっては就任3年目で初の「首位決戦」。昇格を決めた97、00年はいずれも10節以降にトップに立ち、逃げ切った。長い低迷期を経て、この一戦を分岐点に輝きを取り戻す。

 辛苦の時期を経て、ついに首位のチャンスが巡ってきた。試合前日の21日、札幌・宮の沢で行われた記者会見。「まだ10試合でしょ。(首位は)別に気にしていない」。柳下監督は札幌就任後初の首位を狙える一戦にも、落ち着いていた。ミーティングでは「毎試合勝ちにいくことは同じ」と帯同メンバー16人に告げた。いつもと同じようにただ目の前の試合に全力を尽くし、勝つ。どんな状況でも柳下監督のポリシーは一貫していた。

 「黄金時代」の再来を告げる試合になる。97年はくしくも今回と同じ11節で、00年は20節で首位に立ち、J1昇格を果たした。この試合も11節。雰囲気は似通っている。一時期はJリーグで屈指の人気チームも、J2最下位の屈辱を味わうなど、長い低迷期に入った。札幌ドームのチケットが10分で売り切れたあの時代の熱気が、この一戦で首位に立てば、きっとよみがえるはずだ。

 切れかかった糸を、柳下監督がつなぎ留めてきた。J1昇格が消滅した昨年11月23日の甲府戦後のことだった。静まり返ったロッカールームで、柳下監督がげきを飛ばした。「プロだから試合は続く。これで、すべてが終わったわけではない」。その声は震えていた。城福強化部長は「あのとき一番つらかったのはやっぱり監督だったと思う」と言う。あの時の悔しさは忘れたことがない。

 J1昇格争い真っただ中の昨年11月。クラブ側の選手に対する勝利給倍増の申し出を断った。「倍増して勝った試しもないからね」と笑うが、常に先を見据えるからこその決断だった。柏に勝利し、他の上位3チームが引き分けか敗戦で首位の可能性がある。だが、目標はその先にある。閉ざされた歴史の扉をこじ開ける。【長島一浩】

 ◆札幌の首位 首位が懸かる試合は01年4月14日、J1第1ステージの4節神戸戦(0-0)以来となる。J1昇格が懸かる試合(首位と勝ち点差が開いている場合)は96、97年(JFL)ともに1試合、98年(Jリーグ)に2試合、99年(J2)に2試合、00年(J2)に5試合、01年(J1)に2試合あり、通算9勝1分け3敗。札幌が開幕戦を除き、首位に立ったのはJ1(Jリーグ)昇格を果たした97、00年の2シーズンしかない。

[2006年4月22日8時38分 紙面から]

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