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札幌がMF大塚の初Gで5位浮上/J2

後半5分、札幌MF大塚(右)は勝ち越しゴールを決めジャンプ
後半5分、札幌MF大塚(右)は勝ち越しゴールを決めジャンプ

<J2:札幌2-1東京V>◇第30節◇26日◇味スタ

 コンサドーレ札幌のMF大塚真司(30)がチームを救う一発を放った。1-1の後半5分、決勝点となる25メートルのミドルシュートをたたき込んだ。山形時代の昨年11月23日の草津戦以来となるゴールで、チームは2-1と今季真夏のアウエー戦初勝利を挙げた。得点源のFWフッキ不在という不安要素を振り払い、順位も5位に浮上。昇格レースになんとか踏みとどまった。

 30歳の意地と執念を込めた一発だった。1-1の後半5分。MF砂川のクロスのこぼれ球をワントラップ後、左足を振り抜いた。ゴールまで25メートル。大塚が放った強烈ミドルは、ゴール左隅に吸い込まれた。ベンチに駆け出し、ほえた。その場でジャンプして喜びを爆発させた。「ストーリー的にはうまくいきすぎました」と照れ笑い。札幌初ゴールが決勝弾となった。

 恩返しの一発だった。7カ月前の昨年12月末、札幌移籍を決断した。山形残留、京都移籍など選択肢はあった。鈴木監督(現新潟監督)にも相談した。最終的に決断した大きな理由は柳下監督との電話だった。「札幌で一緒に同じ目標に向かい、頑張ってもらいたい」と熱心に口説かれた。心は決まった。試合後、柳下監督は「やっとやってくれたなあ。シュート自体はすごい良かった」とたたえた。

 体は満身創痍(そうい)の状態だった。6月17日の仙台戦後、左足首を痛めた。「まだ足首には怖さはあった」。この日も痛み止めを飲んで出場した。5月3日の仙台戦では右肩を脱臼した。ゲームが続くため、手術を回避して治すことにした。現在も鎖骨は外れたまま。札幌をJ1に上げるため、長期離脱するわけにはいかなかった。

 修行僧のようなルックスとは裏腹に、だれよりもサポーターを愛する、心優しき男だ。今でも山形のサポーターのことも気に掛けている。どんなに上位グループと離されても、札幌サポーターにJ1昇格という最高のプレゼントを贈る決意が揺らいだことはなかった。「勝ちを続けなければならない。勝ったことで前に向けるから」。この1勝で大塚にとってもチームにとっても悲願のJ1へ、望みをつないだ。

[2006年7月27日9時9分 紙面から]

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