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J2札幌FWフッキ強行出場で惜別弾だ!

札幌・宮の沢の練習後、報道陣から質問を受けるFWフッキ
札幌・宮の沢の練習後、報道陣から質問を受けるFWフッキ

 コンサドーレ札幌のFWフッキ(20)が“惜別弾”で札幌ファンに別れを告げる。右足首痛に悩まされ本調子ではないが、明日2日の今季最終節ホーム鳥栖戦(札幌ドーム)は強行出場が濃厚。来季残留は絶望的なだけに、本拠地でプレーするのは最後の可能性が高い。得点ランク2位の25得点は同1位の仙台FWボルジェスに1差と迫っており、サポーターの目前でクラブ史上4人目の得点王を目指す。

 フッキが札幌の歴史に名を刻むと、あらためて宣言した。「得点王になりたい」。最終戦2日前の11月30日、雪が舞う札幌・宮の沢での練習後、白い息を吐きながら思いを口にした。右足首痛のため大事を取り、この日は練習を途中リタイア。しかし、鳥栖戦については「どうしても出たい」と言った。開幕時から目標に掲げた得点王は、手の届くところにある。あきらめることはできない。

 札幌サポーターに心底、感謝している。それを結果で証明したい。今季序盤戦は退場を繰り返した。問題児のレッテルを張られそうになったとき、サポーターがポルトガル語で掲げてくれた横断幕で勇気づけられた。だから、プライベートの外出時でもサインは断らない。洋品店で私服を探していたときにファンから求められ、笑顔でコピー用紙にサインしたこともあった。プレゼントされた写真は200枚以上。1枚1枚、大切にアルバムに張り付けてある。

 1人の男として自立できたのが、ここ札幌だった。18歳だった昨季、川崎Fと契約した。だが、地球の裏側まで来てみたが扱いは半人前、J1では出場9試合で1得点にとどまった。そこから飛躍するチャンスをくれたのが、最北のJチームだった。

 知人もいない街での1人暮らしは正直、寂しかった。友達は「パソコン」。インターネットを使ったテレビ電話でブラジルの家族や友人と連絡を取り合った。連絡帳の登録人数は250人、会話は2時間以上に及ぶことも。だが、試合に出られること、ゴールという結果を残せることはサッカー選手として何よりの喜びだった。「最後のホームの試合ですし、みんなで喜び合いたい。楽しみながらプレーして勝ちたい」。悔いのない惜別弾を心に誓っている。【長島一浩】

 ◆フッキ 1986年6月25日生まれ、ブラジル出身。コリンチャンス・デ・アラゴラス-コリンチャンス(ブラジル)-ビラ・ノベンス(ポルトガル)-サンパウロ-ビトリア(ブラジル)でプレー。05年川崎Fに移籍。今季から札幌。J1通算9試合1得点。J2通算37試合25得点。178センチ、68キロ。

 ○今季のフッキ

 ◆開幕戦で決勝弾 3月4日のアウエー鳥栖戦で、後半20分に右サイドのFKを直接ゴールにたたき込み決勝弾を決めた。チームは1-0で勝利し、01年以来5年ぶりの白星スタート。

 ◆レッドカード 3月11日ホーム開幕となった水戸戦で、水戸DF河野を殴る暴力行為で一発退場。Jリーグ規律委員会から3試合の出場停止処分が下された。4月22日ホーム柏戦では審判に対する異議を繰り返し、警告2枚で退場。

 ◆1試合4得点 9月23日のアウエー湘南戦で、札幌では97年8月17日JFL水戸戦のバルデス以来となる1試合4得点をマークした。チームは6-1と大勝した。1試合6得点は03年7月2日J2大宮戦以来となるクラブ最多得点タイ記録(5度目)。

 ◆得点ランク2位 11月26日のアウエー柏戦で1ゴールを挙げ、得点ランク1位仙台FWボルジェスに1差に肉薄した。チームはエースの全3点に絡む活躍で2点差をひっくり返し、3-2で今季3度目の3連勝。

[2006年12月1日9時37分 紙面から]

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