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J2札幌は甲府戦勝利4強も収支は赤字?

- 選手に指示を出すJ2札幌・柳下監督(中央)
コンサドーレ札幌にとって、天皇杯は2重の意味で雪国のハンディとの戦いとなる。チームは練習場を求めて21日も福島・Jヴィレッジで合宿中だが、ここまでの経費は遠征費、合宿費に選手の変動報酬(勝利プレミアムなど)を加え約1500万円に達している。23日準々決勝で甲府を下して4強入りしても、賞金2000万円では収支は「赤字スレスレ」。クラブ、選手ともに“臨時ボーナス”を手にするには、賞金が高額となり、スポンサーが特別ボーナスを検討している決勝進出を果たすしかない!?
絶対に負けられない戦いが、そこにある-。どこかの日本代表戦キャッチフレーズではないが、コンサドーレ札幌は、そんな状態で天皇杯を戦っている。
なにせ、日本最北の雪国チームはこの時期お金がかかる。天皇杯関連費用は5回戦突破時点で約1500万円。内訳は選手への変動報酬が計900万円(新日鉄大分、千葉、新潟戦で各300万円)、遠征費と福島合宿費(18日から4泊5日)が計600万円。仮に準々決勝で甲府に敗れれば、1500万円の赤字となる。
準々決勝を突破して賞金2000万円を獲得しても、経費を差し引けば残額は500万円。準決勝前の合宿費と遠征費で、きれいになくなってしまう計算だ。もちろん、クラブも06年度予算を組む際に天皇杯を初戦の3回戦敗退とは計上していないだろうが、J1勢を撃破した4回戦以降は“予算外”に違いない。
この日、クラブの月例取締役会が札幌市内のクラブ事務所で行われたが、議題となった今季の赤字決算見込額は1億4000万円。クラブ関係者が「次の試合の勝敗は本当に大きいんです」と打ち明けるように、仮に準々決勝で敗れて天皇杯の収支が赤字となり、赤字額を増やすことになれば、だれもがやりきれない。勝ったとしても原資がないのだから、選手の変動報酬上乗せなど無理だ。
決勝進出となれば話は違う。賞金は負けても5000万円となり、天皇杯の収支黒字が確定する上、大口スポンサーから特別ボーナスの可能性も出る。ある大口スポンサーは契約時、優勝した場合に1000万円(推定)の報奨金という条項を盛り込んでいる。クラブもチームも「まずは次の1勝」で変わらないが、クラブの本音は「何とか次の次まで2勝」であり「快進撃を続けて3勝! 優勝」なのかもしれない。【長島一浩】
◆Jクラブと賞金 リーグ戦はJ1が優勝2億円、準優勝1億円、3位8000万円、4位6000万円、5位4000万円、6位2000万円、7位1000万円で、J2が優勝2000万円、準優勝1000万円。カップ戦はナビスコ杯、天皇杯ともに優勝1億円、準優勝5000万円、3位(4強)2000万円。
◆J選手の報酬 プロ契約選手(A~C契約)の報酬は基本報酬(固定報酬)+変動報酬。基本報酬は上限なしのA契約、480万円以下のB契約、300万円以下のC契約の3種。変動報酬は選手とクラブが契約更改時に決める(1)出場プレミアム(2)勝利プレミアム(3)成果プレミアム(4)特別プレミアムがある。
[2006年12月22日9時22分 紙面から]
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