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札幌が単独首位! FWダビ決勝弾/J2

後半19分、札幌FWダビは決勝ゴールを放つ(撮影・黒川智章)
後半19分、札幌FWダビは決勝ゴールを放つ(撮影・黒川智章)

<J2:札幌4-3東京V>◇第10節◇22日◇札幌ド

 コンサドーレ札幌が、単独首位に立った。3点リードを追い付かれる嫌な流れも、後半19分、FWダビ(23)が決勝ゴールを決め、4-3で競り勝った。ダビは前半10分には7試合ぶりとなる得点も挙げ計2得点。札幌ドームに集まった今季最多1万8385人の観衆の心に、その名を焼き付けた。これでクラブ史上2位となる9戦連続不敗を記録。前節1位の仙台を抜き、J2を制した00年11月19日以来、2355日ぶりに首位の座に就いた。

 あきらめなかった。後半14分、東京Vに3点差を追い付かれる劣勢も、ダビの心に揺らぎはなかった。「普通なら頭を下げてしまい、4点目を取られる展開。でもこのチームは違った」。仲間の生気ある目に勇気がわいた。5分後、訪れたチャンスを逃さなかった。

 左サイドの西谷から出た縦パスに反応した。DFに寄せ切られる前に、小さく外側へトラップし、前に出てきたGKの位置を見た。「捕りづらいところを狙った」。左足を振り抜いたボールは、セーブにきた高木の利き腕と逆の左脇をゴロで抜け、ゴール右サイドに吸い込まれた。チームにJ2を制した00年以来の首位をもたらす決勝の1発。今季最多観衆の大声援にも「チームに貢献できたことが一番だから」と真っ先に口にした。

 来日初得点となる3月17日の徳島戦から、6試合ゴールがなかった。それも「個人よりチーム」の思いが強過ぎたため「守備を意識し過ぎていた」。カウンター主体の戦術下、ダビは1人前線に残り好機をうかがう。しかし皆が必死で守る姿を、ただ見ていられず、守りに入る割合が増えていった。この日も自陣ゴール前でスライディングを見せたが、FWの役割は忘れなかった。「攻撃に集中していた」とゴールを狙い、結果を出した。開幕から10試合。遅すぎたようにも見える“開花”だが、その献身さも札幌が求めていた要素だった。

 昨年11月、三上大勝強化部長は新外国人獲得のためブラジルにいた。20人の候補者全員と食事をし、性格を確認した。「頑張る」「札幌のために全力でやる」。ありふれた言葉しか口にしない選手は多くいたが、ダビは少し違った。

 体を張った泥臭いプレーを得意とする男が、ビトーリアでは技術で打開する役割を求められていた。それでも不満は言わなかった。「監督が自分にどんな働きを求めているのかが第一。戦術に合わせ全力を尽くすのが私の仕事」。アマゾン川に近い田舎町のレストランでの真剣なまなざしが、札幌入団の決め手となった。

 三上強化部長は「チームを第一に考えてくれる選手だから周りも評価するし、一緒に頑張ろうという気になってくれる。資金的にも余裕がない中、本気でやってくれる選手が欲しかった」と振り返る。狙いは間違いでなかったことは証明された。三浦監督は「2得点は最高のパフォーマンス。攻守にわたって貢献度が高いよ」と賛辞をおくった。

 7年ぶり首位へと導いた2得点にもおごりはない。「毎試合得点できればいいが、たとえ点が取れなくても最後まで走り続けたい」。みんなで守って接戦をものにする今季の札幌。プレーもハートも、こんなにフィットする助っ人はいない。【砂田秀人】

[2007年4月23日9時39分 紙面から]

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