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札幌大誤算…新外国人MFアルセウが退団

練習開始前、MFアルセウの契約解除を三浦監督から選手に伝えられた
練習開始前、MFアルセウの契約解除を三浦監督から選手に伝えられた

 【グアム7日=北尾洋徳】コンサドーレ札幌に激震が走った。この日、チームを運営する北海道フットボールクラブは、新加入のMFアルセウ(23)との契約を解除したと発表した。6日夜にアルセウから退団したい旨を伝えられ、協議の結果、了承した。守備優先の戦術に疑問を感じ、周囲とのコミュニケーションも取らず孤立していくなどし、札幌を離れる決意を固めたもよう。契約は今月1日からだったため、7日目という、過去最短での退団となった。

 練習開始前、札幌の選手がピッチ中央に集められた。練習場に現れなかったアルセウと契約解除に至った経緯を、三浦俊也監督(44)と三上大勝強化部長(36)が、約15分にわたって説明した。誰もが頭を下げ、神妙な面持ちで言葉を受け止めた。

 6日の夕食後、三上強化部長の部屋で行われた面談で、アルセウが突然、契約解除を申し出た。「J1残留のために力を出したいという覚悟で来たが、2週間の準備で考えとかけ離れたものがある。このままではチームの力になれない」と話したという。

 約45分の話し合い中、三上強化部長から「君の力が必要。うちで勝つことに幸せを感じないのか」と説得されたが「このままでは幸せになれない」と応じることはなかった。札幌側も要望を受け入れざるを得なかった。

 札幌のサッカーを理解できなかったことが大きな理由だった。三浦監督が求めている守備重視の戦術の中で、どんな役割を求められているかの説明は受けていた。しかし練習を重ねるうち、より攻撃的な姿勢を求めるようになっていった。守りが優先される教えに不満を募らせていった。周囲とコミュニケーションを取るのが上手でない性格で、チーム内でも徐々に孤立していったことも、拍車をかけた。

 来日した1月20日から19日、正式契約からわずか7日目での退団という異例の事態に、北海道FCは推定3000万円の年俸を1円も支払わないことを決めた。賠償金についても三上強化部長は「1度も給料を払っていないので難しいと思うが、FIFAルールを読み返して考えたい」と検討していく。当のアルセウの今後の去就は未定。ただブラジルへ帰国することは決まっており、この日深夜、グアムを離れた。

 戦い方も転換を余儀なくされる。三浦監督は「本人にこのチームでやりたいという強い気持ちがなければプラスにはならない」と話したが、攻守の要として期待していた男を失うのは、大打撃。新外国人獲得も含めて今後の対策を練っていくが、現時点では現有メンバーで穴を埋めるしかない。開幕まで約1カ月、J1残留を目指すチームに、早くも誤算が生じてしまった。

 ◆アルセウ アルセウ・ロドリゲス・シモーニ・フィーリョ。1984年5月7日、ブラジル生まれ。99年に15歳でブラジル・パルメイラスとプロ契約を結び、06年までプレー。昨季は柏に期限付き移籍し、ボランチとしてリーグ戦28試合1得点、ナビスコ杯2試合1得点、天皇杯1試合1得点。家族は夫人。177センチ、77キロ。

[2008年2月8日9時28分 紙面から]

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